芸術とは「ある素材を基にした美の創作表現である」と言われています。音楽も書道も,それぞれに素材は異なりますが,美の創作表現です。そこで,書道家は書を創作し,音楽家は音楽を創作することから,色々な伝統芸術を組合せて表現する書道を「組書道」と名付けました。

  さて,私どもは1990年代前半に東ヨーロッパのルーマニアで生活し,ベルリンの壁崩壊・ルーマニア革命・ソヴィエト連邦解体直後の情勢やユーゴスラビア連邦の内戦といったヨーロッパが不安定な時代を経験しました。これらの経験から,「将来,世界中の子供たちが安心して暮らせるように,暴力や紛争を否定するとともに,安定した世の中になること」を切実に願います。そして,組書道コンサートを通じて,美しい音楽と書道を世界に発信するとともに小さな感動を皆様にお届けすることができれば幸いに存じます。 

 


 

水上(みなかみ)裕子(ひろこ)(歌・音楽)

  武蔵野音楽大学ピアノ科卒業。1988年オーストラリアでデビュー。ロシアモスクワ音楽院で研鑽を積むもクーデターに遭遇してしまう。91年~95年東ヨーロッパを中心に演奏活動を行い,96年帰国。ザルツブルグ八重奏団との共演で日本デビュー。「芸術性と大衆性」を合わせ持つアーティストとして,日本はもとより欧米・アジア各国にも活動の舞台は拡がっている。20198月に中華人民共和国の敦煌,北京にてコンサートを開催,世界で活躍するピアニスト。

 

 

天本(あまもと)(ひろ)(よし)(詩・書道) 

  福岡教育大学に書道と剣道を学び,京都大学大学院法学研究科に民刑事法を学ぶ。1993年在ルーマニア日本国大使館勤務。欧米・アジア各国を見聞し,963月ルーマニアにて書作品集「帰郷」を発表し,同年帰国。自己の想いを詩に表現し,ジャンルにこだわらず様々な曲を聴きながら書作品に仕上げていく。20168月にモルドヴァ共和国キシナウにて,20196月にフランス共和国ボルドーにて組書道コンサートを紹介する。